私が何人もの獣医師さんや動物愛護センターの方から直接伺ったお話、猫の専門家が書いた何冊もの本などから得られた情報をもとにして、私の独断と偏見でおすすめする子猫用キャットフードベスト5を発表します!!
その前にまず子猫用のキャットフードを選ぶ評価の基準として、どんなところにポイントを置いたのかを解説します。
①品質
何と言っても品質が一番重要なポイント。
キャットフードには非常に多くの食材や添加物が使われています。
低品質なキャットフードには人間が食べない動物の部位(骨、皮、毛、内臓など)や病気で死んだ動物、さらに酷い商品には大手外食チェーンやファーストフード店の廃油などが含まれていることがあると言われています。
猫たちがそのような低品質な食材を長期間に渡って食べ続けたら様々な障害が起こるリスクが高まってしまいます。
そのためキャットフードを選ぶ際には、原料に良質な食材が使われているかどうかをしっかりとチェックすることが大切です。
理想的なフードはヒューマングレードと言って人間が食べるのと同等の品質の食材しか使われていない商品もあります。
また、着色料、香料、酸化防止剤などの添加物に何が使われているのかも重要なポイントです。
例えば合成着色料で色を綺麗に見せている商品はたくさんありますが、本来猫にとっては着色料など全く無意味なものです。着色料は企業が飼い主に対して好印象を持たせるために使用しているだけなので、そのために猫の健康を害すのは本末転倒ですよね。
企業が売ることだけを目的としている商品の場合、パッケージには「肉」「魚」と書いてあっても主原料は穀物だったり、成分表示欄に具体的な成分名を記載していなかったりということもあります。
商品のパッケージや広告を一目見ただけでは品質は分かりません。うっかり騙されないように注意しましょう。
②味
多くの獣医師さんや動物愛護センターの職員の方も重要視しているのが味です。
猫の中はけっこう味にうるさい子もいます。気に入らないとほとんど食べないこともあります。いくら飼い主が栄養のあるものをと思っても、まずは猫が食べてくれないと話になりませんよね。
逆に美味し過ぎるのも問題です。
グルメ猫になってしまい、栄養満点のキャットフードでも食べてくれなくなってしまいます。
飽きない程度に美味しくて、美味し過ぎないということも重要なポイントになります。
③栄養バランス
栄養バランスがおおよそ炭水化物45%、タンパク質35%、脂肪20%の割合で配合されているかを確かめましょう。
仔猫用の場合はタンパク質や脂肪が少し多めでもOKです。
数字が適正でない場合は栄養バランスが取れていないキャットフードなので、長期間それだけを食べ続けると健康を害してしまいます。
「本来肉食の猫に炭水化物が多いキャットフードを食べさせている飼い主さんが多いので太っている猫がたくさん動物病院にも来る」とかかりつけの獣医師さんは仰っていました。
猫は犬と違って散歩ができないので一度太ってしまうとダイエットが難しくなってしまいます。栄養バランスにも注意しましょう。
④複数の獣医師や獣医学の専門家が推薦している
獣医学を大学で一通り学び、その後も職業として専門知識を培った人が「複数人」推薦しているキャットフードには信頼をおいて良いでしょう。
専門家であってもギャラを貰って広告塔となり品質の悪いキャットフードを推薦することもあると思います。しかしそのような場合はたった一人の専門家が宣伝していることが多いです。
多くの専門家が評価している商品ならお金やビジネスとは関係なく正当に評価していると考えられるので信頼できます。
⑤信頼性の高い企業が製造・販売していること
獣医師のIさんはキャットフード選びの基準として、「会社の知名度」「研究所を持っている会社」「処方食等獣医医師向けのフードを製造している会社」という条件を挙げていらっしゃいました。
最先端の研究しており、病院向けに商品を卸している企業は多くの獣医師から信頼を得ている企業ですので、健康を害するような低品質な商品を販売することは少ないでしょう。
そのような企業が製造している商品はサイエンスフードとか獣医系フードと呼ばれています。
⑥価格
飼い主としては価格が安い方がありがたいのですが、キャットフードにおいては「安かろう、悪かろう」の言葉通りです。
特に低価格なキャットフードには低品質な原料がたくさん使われており、健康リスクのある添加物が何種類も使われています。
ハイプレミアムクラスと呼ばれる商品は、そのようなフードよりも価格が何倍も高いですが、そのぶん品質が高く、食の安全性が保たれています。
愛猫が病気で苦しむ姿を見たくないならキャットフードにお金をケチってはいけません。
その他、実際の消費者の口コミを確認するなどしてランキングにしました。
では、いよいよ安心して食べれる仔猫用キャットフードのランキングを発表します!!
第1位
ニュートロ
ナチュラルチョイス
室内猫用 キトン チキン
販売元:マース ジャパンリミテッド
第1位に輝いたのは「ナチュラルチョイス」です。
ナチュラルチョイスは世界的食品メーカーMARSの高級ブランドであるニュートロが製造しているキャットフードです。
品質の高さは圧倒的で、MARSは自然食材の新鮮さと美味しさを追求した「ミートファースト」を掲げており、この商品では新鮮なチキンやターキーの生肉を第一主原料としてふんだんに盛り込んでいます。※第一主原料とは成分表示欄の一番最初に書かれている原料で、その商品で最も多く使用されている原料のこと。
どれだけお肉の品質にこだわっているかというと、例えばチキンはケージに閉じ込めて飼育された鶏ではなく、自然飼育された鶏を使っています。鶏の飼育の段階から徹底してこだわっているのです。
このようなこだわりはチキンだけに限らず、他の食材においても徹底されています。
自然食材にこだわるのは、食品の安全性と素材本来の美味しさを追求しているためです。
酸化防止剤などにも自然由来のもの(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物など)が使われているので安心です。余計な添加物も入っていません。
その他、パッケージ素材にも配慮したり、きちんと窒素封入を行い酸化防止を徹底するなど、消費者の目の届かないところまで品質・安全にこだわっています。
またMARSはペット栄養学を研究しているウォルサム研究所という自社研究機関を持っており、獣医学の面でも世界の最先端のレベルにあります。ナチュラルチョイスはウォルサム研究所と共同開発された製品です。
もちろん栄養バランスも子猫用に整えられており、消化吸収も良く、仔猫用プレミアムフードとして安心できるレベルの商品です。
ミックとジャガーのかかりつけの獣医師さんも飼っている愛猫にナチュラルチョイスをあげているそうです。
amazonのレビューを見ても49人中45人が高評価を与えています。子ネコたちには美味しいようで食いつきが良いとの声がほとんどでした。
私もミックとジャガーに与えていて、2匹ともよく食べてくれています。
粒が小さいので食べやすそうです。
また、ナチュラルチョイスは便の臭いが少なくなりますね。他のキャットフードと比べると全然違います。
あと、便が少し硬めになります。ウェット感が少なく、コロコロした便になります。
ひとつだけマイナスポイントがあるとすれば、価格が少しお高めという点。
これだけ品質にこだわっていると仕方のないことですけどね。
第2位
サイエンスダイエット
キトン チキン 子ねこ用
販売元:日本ヒルズ・コルゲート株式会社
第2位はヒルズ社の「サイエンスダイエット」です。
サイエンスダイエットは150人以上の獣医師と栄養学者がペットの栄養学に基づいて開発されました。
余分な成分が添加されておらず安心して食べられる定番のプレミアムフードで、アメリカや日本など多くの獣医師に高い評価を受けている商品です。
ナチュラルチョイスと同じく、酸化防止剤にローズマリーなどの自然抽出物が使われていたりと安全性にしっかりと配慮されています。
美味しさにもこだわっており、独自の極上うまみ成分を配合したり、食べやすい形にすることで、子猫の食いつきを良くしています。
名前にダイエットと入っているので「痩せるためのフードなのかな?」と思ってしまいますが、
ここで使われているダイエットという言葉の意味は、英語のdietの本来の意味である「(日常的な)食べ物」という意味です。
つまりサイエンスダイエットとは「栄養学的に最適な配合がされた日常食」という意味です。
amazonのレビューではよく食べてくれるという評判の一方で、子猫の身体が小さいうちは少し粒が大きいようです。体が小さいうちは口も小さいので少々食べにくいのかもしれません。
5カ月~12カ月など少し体が大きくなってからあげるのが良いですね。
ミックとジャガーにもあげてみたのですが、ミックは少しだけ食べ辛そうにしていました。
ジャガーはなんでもよく食べてくれるんですけどね(笑)
また、サイエンスダイエットをあげると便が少し臭いかなと感じます。便の硬さは柔らかめになります。
基本的に品質はナチュラルチョイスと遜色ありません。
価格はナチュラルチョイスよりも安いのですが、食いつきの良さという点を重視して2位にしました。
第3位
ロイヤルカナンFHN
キトン
販売元:ロイヤルカナン ジャポン合同会社
ロイヤルカナンは獣医師さんたちに高い評価を受けているブランドです。
動物病院に置いてあるのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
主原料の成分には申し分がなく、栄養バランスも良いです。
また成長期にある子猫の消化器官は成熟していないことに配慮して、消化性の高いタンパク質や食物繊維を配合しています。
成長期にある子猫がしっかりと栄養を取れる商品ですね。
ただ、ウスキ動物病院の臼杵院長が「ロイヤルカナン社の傾向として合成保存料の添加には気をつかっていない」というお話を著書の中でされていて、本商品も同様とのことです。
合成保存料に気をつかっていないとは言っても安全な用量しか配合していないので健康には問題ないのですが、同じ品質の商品が別にあるのならそっちを選ぶのが妥当でしょう。
ということで、ナチュラルチョイス、サイエンスダイエットを1位2位として、ロイヤルカナンは3位にしました。
製造会社についてですが、実はロイヤルカナンとナチュラルチョイスは同じ企業グループで別々の会社が製造しています。
ロイヤルカナン社は当初フランスの獣医師が薬による治療ではなくフードで改善できないかと研究を重ねたことから始まり、現在ではフランス本社に研究所を持ち最先端の研究開発を行っています。
2001年にフランス本社がMARSの傘下に入ったのですが、ナチュラルチョイスとロイヤルカナンは開発を別々に行っているため品質にも差があります。
ちなみに、名古屋市の動物愛護センターではロイヤルカナンをあげているので、ミックとジャガーにとっては故郷の味です。
第4位
ピュリナワン
1歳までの子ねこ用/妊娠・授乳期の母猫用
製造元:ネスレ
ネスカフェやキットカットで有名な世界的食品メーカーのネスレのペットフード部門が製造している「ピュリナワン」が第4位です。
原材料に問題点はなく、成分バランスも取れています。香料が無添加など、余計な添加物が入っていないプレミアムフードです。
カラメル色素が入っていますが、子猫の間の数か月間だけ食べている分には何の問題もありません。
またプレミアムフードとしては低価格なことが飼い主さんにとっては大きなメリット。
質と価格のバランスの良さからamazonや楽天では常に売れ筋ランキングベスト3に入っている大人気商品です。
商品は800gと2.2kgの2種類から選べて、中身はさらに小さな袋に分けられているので、鮮度が保たれるし使いやすいです。
粒が小さいので3か月くらいの子ネコでもほどんど噛まずに食べられます。
ミックとジャガーにも3か月の頃からあげていましたが、物凄い勢いでがっつくように食べてくれました。
4位にしたのは獣医師さんたちの評価の差です。
獣医師さんはロイヤルカナンやサイエンスダイエットなどのサイエンスフードをまず最初に推薦することが多いので、ピュリナワンの名前をあげる人は少ないですね。
第5位
ロイヤルカナン FHN-WET
キトン グレービー
製造元:ロイヤルカナン ジャポン合同会社
ウェットタイプのキャットフードで唯一ランクインしたのが「ロイヤルカナン」
このキャットフードはとても美味しいです。
美味しさではダントツの1位です。
総合栄養食なのでこれだけを与えていても問題ありません。
ただし、美味し過ぎることが仇となってしまうことも。
これに慣れてグルメ猫になってしまうと、ドライのキャットフードなどを食べてくれなくなる恐れがあります。
食が細かったり、少し食欲が落ちている時などに与えるのが良いでしょう。
ミックとジャガーもこれが大好きで、今まで食べたキャットフードの中で食いつきナンバーワンです。
でも私はミックとジャガーに毎日ロイヤルカナンのウェットをあげることはありません。
唯一あげるのは、薬を飲んで欲しい時。
病院から整腸剤などの飲み薬をもらったら、ロイヤルカナンのウェットと薬を混ぜてあげるとすんなり食べてくれるんです。
他のキャットフードに混ぜてもなかなか食べてくれないんですが、これは美味しいので薬が入っていても大丈夫。
すごく助かっています。
ウェットタイプなので価格は紹介したキャットフードの中で一番高いです。
以上、おすすめの子猫用キャットフードをランキングにしてみました。
順位付けをしているものの、この記事で紹介した商品はどれを食べさせても子猫の健康に良いものばかりです。
味の好みは猫によって違いますので、よく食べてくれるものを選ぶのが良いでしょう。
ミックとジャガーには、これらのキャットフードをローテーションであげています。
ミックは毎日同じ味だと飽きてくるので、食いつきが悪くなったら別のキャットフードに変えるという感じですね。
ジャガーは毎日同じ味でも全然飽きずに食べてくれるので助かるんですけどね(笑)
なお、プレミアムフードのさらに上のランクとしてハイプレミアムフードと呼ばれる高品質なキャットフードもあるのですが、全て成猫用のものです。
子猫用のフードにはハイプレミアムフードはありません。
ですから、この記事で紹介した商品が子猫用フードとしては最高峰の品質のものとなります。
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