ミックのガン闘病記

ミックの抗がん剤治療5週目「どうやら寛解したっぽい」

2018年4月3日

 

2018年4月2日のお話です。

今週はいったん抗がん剤の投与はお休みです。

病院で、腫瘍の状態と副作用のチェックをするだけ。
ミックの身体への負担は小さい日ですね。

ミックは今日も怖いことをされると思ってテンション下がりまくりですが…。

 

ミックの健康状態の確認

病院に行くと、いつものようにS先生の問診から始まりました。

S先生
先週の様子はどうでしたか?
さなこー
食欲が戻らないです。元気は元気なんですけど。
S先生
どのくらい食べれていますか?
さなこー
うーん。3分の1くらいですかね。
S先生
週の半ばに食欲がなくなる感じ?
ママ
抗がん剤を打った直後はよく食べてくれるんですけど、そこから落ちて、土日で少し戻ってくるみたいな。
S先生
そうですか。
おしっこの回数や色に変化はないですか?
お電話で少し赤い気がすると言っていましたよね。
ママ
ドキソルビシンを打った直後は赤っぽかったんですけど、その日だけでした。2日目以降は大丈夫です。
S先生
ドキソルビシンは赤い薬剤なので、それが少し出ることがあるんですよ。すぐに元に戻ったのなら大丈夫ですね。
S先生
下痢をしたりは?
ママ
してないです。
S先生
吐き戻しはありますか?
ママ
ありませんでした。
S先生
呼吸を苦しそうにしていたりとかは?
ママ
ないと思います。
S先生
体重は3.34kg。少し落ちていますね。
さなこー
やっぱり食べてないから…
S先生
そうですね。
ではちょっと診せて下さいね。

 

これまたいつもの触診と聴診。
S先生は触診をすごくしっかりしてくださる印象があります。

さなこー
腫瘍の転移がないか確認してるのかな?
S先生
うん。心臓もしっかり動いていますし、大丈夫です。
S先生
では採血をしましょう。その後にレントゲンを撮ります。
今日も保定のお手伝いをお願いしますね。
さなこー
はい

 

ミックは意外と採血の時だけは大人しいです。
「ウー!!」とうなったりはしますが、基本的にはされるがまま。
注射針を刺されても、体に力を入れたり、暴れることもほとんどありません。

さなこー
ミック、採血は大人しいね
ミック
S先生
採血はさなこーさんがいるからかな。
いつもレントゲンではわーっとなっちゃうんですけど(笑)

 

ミックは知らない人ばかりになっちゃうと怖いのかもしれませんね。
私や嫁さんの顔が見えていると比較的安心しているようにも見えます。幼い子供と同じですね。

 

縦隔のリンパ腫が完全寛解した

そしてレントゲンを撮り、いつものようにみんなで確認。

S先生
今週も効果が出ています。
先週と比べると変化が分かりにくですが。

S先生
左が今週で、右が先週です。
若いと胸腺がレントゲンに映りやすいので白くなります。歳をとるとなくなっていくんですけどね。
ミックちゃんは2歳ですし、元々どのくらい映っていたのか分かりませんが、このくらいかなと思います。
S先生
癌細胞はもうレントゲンでは確認できないかもしれません。
CTで撮っても分かるかどうか。
さなこー
つまり、寛解したということでしょうか?
S先生
そうですね。4週で寛解・CRと言えます。
S先生
順調に来ていますので、数年生きれる期待が持てそうかなと思います。

 

リンパ腫の生存率について

さなこー
2年後生存率が10%と聞くのですが…
S先生
そう言われていますが、報告の症例数が少なすぎるんです。
10匹中3~4匹が数年間生存したという報告がありますが、それだと40%ですし、
別の報告では10匹中1匹しか数年間生存できなかったということもあって、その場合は10%。
S先生
人間の場合は数万の症例を元にして何%というので信頼性が高いのですが、
僕らの世界では統計的な信頼性がないんです。
さなこー
そうなんですね
S先生
実際に治療している感覚では、そんなに低くないですよ。
ママ
じゃあミックも!!
S先生
そうですね。
ただ、難点なのは白血病を持っていること。
白血病ウイルスがある子は寛解までいっても、他の場所に転移して再発することがあって、そういう子も診ています。
そうなったら、また同じ抗がん剤治療を再開することになります。
ママ
油断はできない病気なんですね…。

 

抗がん剤治療中の食欲について

S先生
血液検査の方は、白血球が改善していますね。
食べていないので脱水気味です。
ママ
あの…、退院サポートみたいなフードがあるじゃないですか。
なかなか食べてくれないので、ああいうのを与えてみたらどうかなと思っているのですが、どうでしょうか?
S先生
うーん。今週はお休みできるので、徐々に食欲も戻ってくると思います。
特別なフードを与えなくても大丈夫ですよ。
S先生
それに美味しいのばかりをあげていると、病気から回復したときにグルメ猫になっちゃいますからね。それはそれで困りますから。
ママ
抗がん剤治療を受けて帰ってきたときだけはガッツいて食べてくれるんですけどね。
ヤケクソになって(笑)
S先生
なんでしょうかね?
うーん…
病院では点滴も打っていますから、それで少し元気になって食べてくれるのかもしれませんね。
さなこー
今週は食欲戻るといいねミック
ミック
立ち話はいいから、早く帰りたいな。
S先生
今週はステロイドは2日に1回にしましょう。
さなこー
ミック、錠剤だとのみ込んでくれないので、シロップにしてもらっても良いですか?
S先生
分かりました(笑)

 

 

今日の検査はここまで。

診察室を出て、待合室に戻ると、上品な雰囲気のご婦人に話しかけられました。

ご婦人
猫ちゃん?男の子?
ママ
女の子ですよ
ご婦人
女の子なのね。カッコイイ顔してるわね。カッコイイ。
さなこー
ミック、カッコイイって(笑)
ミック
褒めてくれてるの?
クンクン♪
ご婦人
あら?私の指、良い匂いでもする?
ミック
はじめましての挨拶だよ♪

 

ミックは可愛いと言われたことはありましたが、カッコイイと言われたのは初めてでした(笑)

嫁さんはミックが褒められて嬉しかったみたいです。

こんな感じで今日の病院は終了~

12,740円でした。検査だけでもけっこうしますね。

 

胸腺があるためはっきりとは分かりませんが、どうやらミックは寛解したようです。

寛解と言ってもゴールではなく、これからさらに20週ほど抗がん剤治療は続きます。
レントゲンには映りませんが、まだ残っている癌細胞をできるだけ減らして再発を抑えるためです。

幸いにして今のところミックはすごく順調に抗がん剤の効果が出ていますが、再発の恐れはなくなりません。

全部で25週間に渡るプロトコールを終えた時に寛解を維持していたとしても、その後は再発の恐怖を感じながらの生活。
猫でも人間でも同じですが、癌はメンタルに試練を与える病気ですね。

頑張ろうね、ミック

 

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