ミックのガン闘病記

緊急入院中の治療内容と経過。瞳孔不同はホルネル症候群と診断されました。

2018年3月7日

 

前回の記事でお伝えした通り、ミックの胸に腫瘍が見つかりました。

胸水も溜まっており、何が起きてもおかしくない危険な状況と判断され緊急入院。

ミックの胸に癌が発見されました。最初の異変から検査までの全記録。

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この記事では入院中の治療やミックの様子、そして退院までを記録しています。

 

リンパ腫で入院中の治療内容

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、現状の診断では「悪性リンパ腫の疑い」です。
悪性リンパ腫とは癌のこと。

これまでに行った検査から90%くらい悪性リンパ腫だと思われるのですが、まだ確定ではありません。
確定とまで言えるのは遺伝子検査(クローナリティ解析)の結果を見てからです。
遺伝子検査は細胞を専門機関に送って判定するので、結果が分かるまでに1週間ほどかかります。

そのため今は、悪性リンパ腫という想定の元で治療をしています。

まずは腫瘍の影響で胸に水が溜まっているのでそれを出すこと。
一度出してもまた溜まってしまうこともよくあるのでエコーで1日3回確認したり、胸水が出ないようにステロイド剤(プレドニゾロン)を投与します。

ステロイドが効いてくれれば胸水は止まるし、腫瘍の縮小も期待できます。

現状ではいつ容体が急変してもおかしくありません。
この病院は24時間救急医療も受け付けているので獣医師が常駐しており、何か起きてもすぐに対応できる点は安心できます。

 

入院1日目
まだ胸水が出ている

ミックの肺にはまだ水が出てきていました。

これを取り除いて、ステロイド剤が効くのか観察。

食欲はあるみたいで、与えたエサの半分くらいは食べてくれました。
一見すると元気そうにも見えます。

入院中のミックの様子。お見舞いに来た私たちを見て喜んでいる。

お見舞いに行くと、私たちの顔を見るなり鳴きまくり。
ケージの中から早く出してくれ!!家に帰してくれ!!と訴えてきているようでした。

 

入院2日目
胸水が出なくなった

獣医師さんの話によると、

  • ステロイド剤が効いてきたのか、水は溜まっていなかった。思っていたよりも早く効果が出ている。
  • ステロイドが効いているということは、やはりリンパ腫の可能性が高い。
  • 食欲が少し落ちてカリカリは食べなかったので流動食にした。

食欲が落ちているのは気になりますが、水が溜まっていなかったのは良かったです。
体調が悪くなって以来、初めての良い情報でした。

犬専用の入院室に入れられてストレスが溜まっているミック

ちなみにミックは犬の患者さんばかりの部屋に入れられています。

ミックは猫白血病持ち(FeLV+)なので、他の入院猫たちへの感染を防ぐための措置です。

仕方ないことではありますが、周りがみんな犬というのはストレス大きそう。
吠えまくってうるさい犬も何匹かいるし…。

こんなに騒がしいところに何日間もいたら、私でもノイローゼになりそうです。

 

入院3日目
わずかに元気が出てきた

この日も胸水は確認されませんでした。

食欲も戻ってきて、排せつも順調。ミックも元気そうです。

檻ごしにスリスリと頭を寄せてきます。
私たちがお見舞いに行くと必ずこのように甘えてきます。

さなこー
順調に回復しているように見えますが、退院はいつ頃できそうですか?
獣医師K先生
この分だと明日には退院できると思いますよ。
現在ステロイド剤は注射で投与していますが、家に帰す前に液状のもの(経口投与)でも大丈夫か1日様子を見ましょう。点滴もずっと打っていましたが、これも外してみましょう。
それで問題なければ退院して良いと思います。

 

下手すれば1週間以上の入院になるかもと思っていたのですが、順調に回復してくれたので早めに退院できそうです。家に帰れます。

大嫌いな病院で、毎日注射を打たれて、点滴はつけっぱなしで、よく吠える犬たちに囲まれて。
ミックはよく頑張りました。

 

入院4日目
瞳孔不同はホルネル症候群と診断

2018年2月24日。

ミックの状態は順調に回復しています。
今日も胸水は出ておらず、食欲もあり、うんことおしっこもちゃんとしていました。

今日は初めて瞳孔の状態も改善していました。
ほとんど左右の瞳孔に違いが認められません。

この日は猫の眼科の専門医さんが病院に来て、ミックの状態や瞳孔の症状を診て頂けました。

ミックの症状から考えると、瞳孔の症状はリンパ腫が原因で起こるホルネル症候群の可能性が高いという診断。

縦隔のリンパ腫が大きくなったり、胸に水がたまることで、脊髄の神経が圧迫されて瞳孔に障害が出ていると考えられるそうです。

ホルネル症候群は脳に腫瘍ができた場合にもみられる症状ですが、「ミックの場合は脳ではなく、胸の影響でしょう」と。

今は胸水がなくなって、神経への圧迫もなくなり、瞳孔も改善したようです。

とりあえずは良かった良かった。

 

退院

遺伝子検査の結果が来週に届くので、その結果を待ってからK先生と今後の治療方針を決めることになりました。

それまでの間は、液状のステロイドと抗生物質を食後に飲むこと。
抗生物質は1日2回、ステロイドは1日1回です。

抗生物質とステロイドのプレドニゾロン

今はステロイドで胸に水がたまるのを防いでいる状態ですが、ステロイドにより免疫力を抑制しているので他の病気にかかりやすくなっています。予防のために抗生物質も飲むことになりました。

薬は食べ物と一緒に与えても良いので、ミックの大好きなロイヤルカナンのパウチに混ぜてあげることにしました。

ようやく家に帰れます。

診療明細書

入院中にかかった費用は87804円。

薬の投与に検査、いろいろやってますからね。
あと、細胞の病理検査の費用も約24000円含まれています。

 

 

ミックは病院だけでなく、車も大嫌いです。
車に乗るといつも落ち着かなくなってウロウロしたり、鳴いたりします。

しかしこの日、病院から帰る車中ではミックはずっと上機嫌でした。
ゴロゴロと喉を鳴らして、嫁さんに甘えまくっていました。

車に乗っているのにこんなにご機嫌なミックは初めてでした。

 

家に帰っても甘えまくり。

退院してママに甘えまくるミック

 

ひとしきり甘えると、安心したのか嫁さんの膝の上で寝ていました。

ママの膝の上で眠るミック

 

ミックが家に帰ってきたのは私たちもすごく嬉しいのですが、一方で悲しいこともあります。

私たちとジャガーはしばらくのお別れ。

ミックとジャガーはもう二度と会うことはないでしょう。

なぜそうなったのかはまた次の記事でお話します。

 

<次の記事>

ジャガーの猫白血病ウイルス検査。そして下した別れの決断。

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